2005-02-10 11:31:46
Kettel - Through Friendly Waters [ 特集・長文レビュー ]
■2005年最初のリリースでありながら、上半期のベスト3に入りそうな勢いの
一枚です。もう超聴きまくりですよ、これ。
これをリリースしたのはオランダのレーベルSending Orbs。Kettel兄弟が
運営しているレーベルらしいです。
で、リリース当初はこのレーベルサイトでしか注文出来なかったのですが、
最近はどうやら一般ショップにも卸す事になったらしい?です。
なので、この好盤がより入手しやすくなりそうで何より。
500枚限定、という触れ込みも、話に聞くと再プレスを行ってるようで、
なんだかコロコロ姿勢が変わるのが気になりますが。
■肝心な音の方に入ります。近作ではアンビエントを作っていたりしたKettelが
「心地良さ」を最重視したかのようなアルバム。どの曲も一環して
流れる暖かさ、ポップな世界観、そしてセンス抜群のメロディ。
「A.Iチルドレン」なんて呼ばれていたのは、すでに遠い昔といった風格です。
曲間がほぼなく、1曲目から通して流れていく物語仕立て。前半は楽しげであり、
可愛らしさを持っており、Track_03-Shinusobが前半のクライマックス。
この曲は儚げで流麗に展開し、とても美しい旋律を聴かせてくれます。
そのメロディは聴き手に激しく訴えかけ、涙が出そうです。
・・・うわ、私きもい事書いてる。でも非常に込み上げる物がありまして。
ビートはオリジナリティの確立されたミキシング処理で、上モノの心地良さを
損なわない程度に抑えられているものの、音数の多さで小気味良いエッセンスを
加えていたり。
余韻を残しつつ、アルバムは進行していきます。落ち着いた雰囲気の曲が
ここから展開され、穏やかなトラックが続きます。そんな中で下地を支えるような
声を取り入れて隠し味に使ってみたり、バイオリンやピアノなどの生楽器を
取り入れたりしつつ、オサレさまで出てきちゃって。
そんな中盤から後半にいたって、活気が戻るわけですが。ここまで長い1曲を
聴いてるかのような感覚です。トラック単位でも高いクオリティながら、
アルバム単位でも絶妙に統率が取れており、非常に驚愕。
ラスト2曲はライブ音源だったりしますが、これがまた心地良いトラック。
Mwoebは残響エフェクトを重ね、音が徐々に重なり、それらが全て
重なった瞬間のカタストロフィー。そして観客のまばらな拍手! 人少ないっ!(笑)
■端的に書いて行こうと思ったのですが、書いてみたらあれもこれも、と
文章量が増え続け、結果的に長文レビューとなりました。
このアルバムは買いです。捨て曲皆無の名盤です。
いちお一般レコード屋さんでも注文出来るように
なったという話を聞いたですが、ちょっと正確な情報か分かりません。
無理だった時のためにもぜひ海外通販して下さい。いや、しなさい。買うのです。
騙されたと思って騙されるのです(笑)。
私のは非常に主観的で気持ち悪いレビューになったので、人様の
レビューも張っておきます。私に騙されるのが嫌な方はご一読を。
・半ドア(←3molesさん)
・パオ☆ロック(←パオ美)
・飢餓天国(←uzuさん)
・airwave graphics(←Danさん)
・Violently Happy(←mariさん)
・宇宙の排泄物(←kinya_0805さん)
・メモミミモ(←shiroさん)
・yosshilog(←m-yosshiiさん)

Kettel / Through Friendly Water (Sending Orbs)
2005-02-09 17:10:08
Seven Ark - Noise of the New [ 試聴・一口レビュー ]
■ふと気を抜くと更新する気がなくなっちゃいますねー。あは。
なんだか今年は非常に活発な動きを見せそうなNeo Ouijaの、
今年第一弾となるアーティストがこの人。南アフリカのアーティストだそうで。
ビートが特徴的です。音のビットを崩してずたずたのようにしたかのような
痙攣的なハット音の使い方や、どっしりとした太いキック、それらを
一聴ミニマル的に用いてビートを作ってます。
が、実際は不安定だったりして、かなり緻密にビートを作られていたりして。
ある意味、偏執的な勢いがあります。
上モノは棘のない、空間的なエフェクトをかまし、温かみがある音色ながら
幽玄で物憂げな表情を見せます。攻撃的なビートと上手く溶け込み、
埋没するでもなく、また邪魔する事なくしっかりとした主張を見せます。
若干、クセを感じますが、中々質が高いアルバムです。
アルバム通して世界観が一定していますが、ギターの音が加わったトラックが
あったりと、さまざまな要素を上手く調理してる印象。
Track_04-Separation Deviceが非常に良い出来です。
ドラマティックに暗さが盛り上がります、って凄い意味わかんないですね。
後半にかけて盛り上がるんですが、メロディが暗いんですよ。でもそれが良いんです。
うーん、中々味のあるアーティストですね。暗めな音楽が好きな人には
お勧め出来ます。間違いない。

Seven Ark / Noise of the New (Neo Ouija)
2005-02-09 17:07:38
L'Ombre - Simulations 2.0 [ 試聴・一口レビュー ]
■リリースは昨年なんですが、日本に入荷したのは今年に入ってから。
Hymenの親レーベルAnt-Zenから。
このアルバムは2部構成になってまして、前半はオリジナル、後半は様々な
アーティストによるRemixとなってます。全14曲67分収録です。
オリジナルは突き刺さり、かつ立体的な音の切れ端を荒々しく配置し、
Hip-Hopをベースにしたタイトなリズム展開。デジタルで乾いた音色や
ビットを激しく崩した音が特徴的で、私のツボに直撃、非常に好みです。
んでそこにダブ・アンビエントな上モノやベースラインが加わり、
非常にフロア向けな感じ。上モノは大分隙間がある感じですが、
そこをビートで埋めていたり。バランスがかなり良いですね。音選択の
センスも素敵で、非常に完成度が高いです。
一方、Remixの方ですが、Ab Obo, Enduser, Hecq, Mimetic, S:Cageらが
参加。えーと、私、誰も知らないです・・・。このため、どういった
繋がりなのかさっぱりですが、Remixもオリジナルに遜色ない出来で、
アルバムに溶け込んでいたりして。
最後にもう1曲、ビートのないオリジナルで締め。聴き応え満点の一枚です。
上モノに温かみ、というかメロディ自体がほぼ無いため、メロディ>リズムな
人には厳しいです。ですが、アップテンポなリズム至上主義な方は
お気に入りになりそうですよ。

L'Ombre / Simulations 2.0 (Ant-Zen)

