2007-12-31 00:19:00
Rymbyc Systym - Love Your Abuser [ 試聴・ポストロック関連 ]
■この作品はライブも行ったため、思い出補正がかかっていて
評価が甘めかもしれません(笑)。いや、でもライブは本当に
素晴らしいものでした。観に行って本当に良かったです。
兄弟によるプロジェクト。ライブでの構成は多分弟のJaredが
シンセ全般を担当し、兄のMichaelがドラムをばしばし叩いておりました。
2人しかいないとは思えないほど、音の再現度が高かったです。
いや、ライブの話は置いといてって。
■構成通り、ドラムは生音なんですが、これがまた良いビート・センスを
しております。これだけでも私としては好評価なんですが、上モノ構成も
温もりのあるシンセから、体温を感じる楽器的な要素、メロディ・ラインで
噛み合わせもバッチリです。
曲の展開はドラミングによるものが大きく、クラッシュで弾けてーとか
ロック的なアプローチが強いです。これは少し好みが分かれる点かも
知れませんね。私は大好物ですけど。
シンセ・ワークもアナログ感たっぷりで、厚みと温度のある音を聴かせ、
アクセントとして鉄筋が入ったり、様々な音が加わりながらも、散らばらずに
綺麗にまとめあげています。
■臨場感的には劣りますが、それでもうまくまとまったアルバムです。
何よりも1stとは思えないほどの安定感ですし。温度とかがMushっぽい
リリースだなぁと思います。暖かい感じで色んな方にお勧め出来そうな一枚。
全10曲40分弱です。
Rymbyc Systym Website
Rymbyc Systym myspace

Rymbyc Systym / Love Your Abuser (Mush)
2007-12-31 00:18:07
Sigur Ros - Hvraf/Heim [ 試聴・ポストロック関連 ]
■これまた私のところで扱う意味があるのか分かりませんけど、
でもこのアルバムを聴いた事によって、私の中で再認識した思いがあるため
レビューする事にしました。
んで、この作品は未発表曲・レアトラック、アンプラグドのライブ音源を
コンパイルした2枚組でして、前作からこれまでに作られた新曲は含まない内容と
なっている模様です。ふむふむ。
■1枚目Hvarfは未発表曲とレアトラックの組み合わせで、
中にはLiveでアルバム・バージョンと全く違うアレンジがなされた
VonやHafsol(共に1stのVonに収録)が聴けたりします。
過去の音源を再構築した、という感じでもあるんでしょうか。
未発表曲の方は、99年〜02年に作られたトラック3曲で、Agaetis Byrjun
リリース手前から( )前ぐらいまでのもののようです。
お蔵入りさせるには勿体無いクオリティですので、聴けるようになって
嬉しい限りですね。
■と1枚目も良い内容なのですが、私としては既発曲のアンプラグドの
ライブトラックを集めた2枚目Heimに感銘を受けた次第です。
何となくこのアルバムを聴くまで、最近の自分は何が好みで音楽を
聴いているのか、少し分からなくなっていた時期だったのですが、
このライブ音源を聴き、鳥肌が立ちました。
圧倒的なまでに楽曲の良さが伝わり、初めてSigur Rosの音源を
聴いた時のような衝撃を受けた次第です。
また選曲が彼らの名曲ばかりで、それはそれは。もう何度もリピートして
聴いてしまいました。興奮の余り、その日は中々眠りに就けず。
音楽を聴く理由はやはり、心が揺さぶられる曲がある事、だと思いました。
感情が沸き立ってきたり、感動したり、陶酔したり。
最近聴いていた音源で、そういう事が余り無かったように思ったのでした。
■そんなわけで、このアーティストは私にとって中々色んな面で
影響を及ぼしてくれるのですが、この2枚組でもしっかり印象付けて
くれました。2枚合わせて11曲77分(実は短いんですね)です。
EP2枚組って事ですねー、てそう書いてますっけか。
Sigur Ros Website
Sigur Ros myspace

Sigur Ros / Hvarf-Heim (XL)
2007-12-30 12:35:39
Caspian - The Four Trees [ 試聴・ポストロック関連 ]
■なんでこー、ポストロックのレビューは余り筆が
イマイチ進まないですかねぇ。上半期のまとめをしていた際も
Explosions In The Skyのところで止まっていましたし。うーん。
何となく、レビューというか音に対する説明の幅、いやそれより私の
ボキャブラリー的に、どうしても似通う可能性を感じるからでしょうか。
簡単に言えば、残響のあるギターや流麗なアルペジオ、そして
疾走感をもたらすドラムにグルーヴを作り上げるベース、とか。
感情を煽るトレモロ、とか。残響を重ねるシューゲイザーなサウンド、
とかそういう感じで、なんかコピペで出来ちゃいそうなレビューになって
しまうのではないかと潜在的に思っちゃうんでしょうか。ほんとにもう。
■と自分の首を絞めてしまいました。このアルバムを表現する際も
やっぱりそういう要素が詰まっております(苦笑)。
いけませんねぇ、この手法は1回限りしか使えないというのに。
まあ、そういうバンドは今だときっと凄く雲霞のごとく存在したり
するんでしょうけども――って私の観測はエレクトロニカだけなので推測に
過ぎませんけど――、そんな中でもこのバンドは抜きん出た存在感があります。
というのも、展開の妙があったり、メロディの良さなどがありますが、
やはりこういうアルバムを聴くと、バンドの魅力をよく感じますね。
トラックの印象に残る具合から言っても、収録された一曲一曲が高い水準に
あります。
■目新しさは余り感じませんが、良質な一枚。全11曲60分。
Caspian Website
Caspian myspace

Caspian / The Four Trees (Dopamine)
2007-12-30 12:34:53
Epic45 - May Your Heart Be The Map [ 試聴・ポストロック関連 ]
■またゆるーい感じの盤を持ってきました。
2人組のポストロック系ユニット・・・という言い方が正しいのか
知りませんけど、元々はバンドだった気がします。そんな彼らの4枚目です。
エレクトロニカ、というと違うと思うのですが、かなりこっち寄りの
アプローチもある音楽だと思います。ギターをメインに据えた生音重視の
サウンドながら、楽曲としてのまとめ方がエレクトロニカであるように
思います。
また、トラックによってはBoards Of Canadaのような
サイケデリック感のあるシンセ・トラックがあったり、ミニマル的に
刻むための打ち込み+ウィスパー・ヴォーカル、センチメンタルな
郷愁的なメロディ、全体的に漂う浮遊感と聴いていて心地良い作品です。
いやー、こういうアルバムが良く感じるなんて、本当に今年の私は
アンビエントな方向に突き進んだように思いますよ。
■全12曲43分と、程よい長さのアンビエント・タイムになります。
持ち運びには適していないと思いますが、眠る前の一枚とかに。
Epic45 Website
Epic45 myspace

Epic45 / May Your Heart Be The Map (Make Mine Music)
2007-12-30 12:33:55
Bola - Kroungrine [ 試聴・一口レビュー ]
■大御所の登場です。何となくもう新譜? とか思ったのですが、
前作のGnayseからすでに3年ぶりとなっていましたか。
月日の流れるのは早いものですね。
ああ、そっか。間にShapesが再発されていたりしたからかも
分かりません。オリジナル・アルバムとしては4枚目みたいです。
ShapesやMauverはEP扱いなのかな。
■そんなDarrell Fittonですが、アルバムがリリースされる前に
サンプルを試聴したところ、凄くひぷほぷつーかアブストラクトな音源が
多く、驚きました。ビート要素は元々Hip-Hopを通過したエッセンスは
当然あったのですが、ここまで顕著になるとは・・・と一抹の不安を感じた次第で。
なんですけど、蓋を開けてみれば、ビートの質感こそ変われども
上モノやリズム的な絡み方は、さすがの仕上がりでした。
というか、エレクトロニカの最盛期を支えてきたアーティストの音源を
耳にして思ったのは、トラックにおけるクオリティの高さの違いでした。
音の一つ一つのレベルで、作りこまれ具合が違うといいますか。
それはここ数年で台頭してきた若手(キャリアで言います)アーティストに対しての
違いかなと感じた次第です。それぐらい緊張感が違うような。
この辺の感覚は、あるアルバムのRemixとして参加していたArovaneの
トラックでも感じました。差があると思います。
■なんですけど、ちょっとこのアルバムはスペイシーをお求めの方には
ちょっとがっかりなアルバムかもしれません。余り深海系でもないですし。
トリップ感はありますけども。全8曲53分です。
Bola Website
Bola myspace

Bola / Kroungrine (Skam)
2007-12-30 03:12:46
Tobias Lilja - Time Is On My Side [ 試聴・一口レビュー ]
■なんでこのアルバムを今頃ー、という声が聞こえてきそうですが、
私はこれ好きなんですよー。どうせ同意を得られないのは分かって
いるのですけど。でも再生回数で言うと、実はこれかなり多いんです。
今年一番活躍したエレクトロニカ・レーベルは? という問いを
しますと、まず間違いなく出てきそうなのがn5MDじゃないかと
思います。何しろ今年リリースした数は13で、ならすと毎月1枚以上の
作品をリリースした事になるわけで。
そんな大活躍な一年だったわけですが、その中でもワーストと
呼び名が高いこのアルバムですけど(誰にかって? 色んな方にです・笑)、
何がそんなに悪評価に繋がったのでしょうか。
■って、他の方の評価が気になったので、検索してみたら・・・
触れていたのは2人しかいらっしゃいませんでした。お二方とも知り合いで
とても寂しい気持ちです。悪評価どころか無関心でした。なんてこった。
まず、受け入れられないのは、基本的に上モノが暗くドローンの形式で
ありながら、さらにアーティストご自身による起伏の少ないボーカルが
全面的に前面に出てきているからかもしれません。凄く残念な気持ちになります。
・・・いや、アルバムの評価として残念じゃなくて。
前作は全くボーカルが入っていなかったのですが、今作ではむしろ
インストのトラックが1曲しかないという。
なお、ボーカル以外では実に硬質な打ち込みであったりして、音の
質感は嫌いじゃない方は多いはず。さらにピアノやドローンなシンセ、
荒涼とした上モノが広がりに、ノイズが加わったりして、凄く荒廃とした
退廃的サウンド。そこにがっかりなボーカルが入るわけなんですけど、
この声があれですか、好き嫌いで言うと「嫌い」が6割とか7割とかって
感じになっちゃうでしょうか。
■凄く否定的に書いているようですけど、それは客観的な感想を
拾ったまでであり、私は凄く好きなアルバムです。聴くととても
荒みきった気持ちになるのが、何とも素敵です。ほんとです。
そんな全11曲70分間はいかがですか。え、長すぎ?
Tobias Lilja Website
Tobias Lilja myspace

Tobias Lilja / Time Is On My Side (n5MD)
2007-12-30 00:06:30
The Marcia Blaine School For Girls - Halfway Into The Wood [ 試聴・一口レビュー ]
■ここらで割と王道的なエレクトロニカのアルバムを。
レーベルはよくカラーが分からないHighpoint Lowlifeなんですが、このレーベルには
今年、地味にお世話になりました。といってもこの作品のほかには
個人的に大好きなアーティストであるTigricsのリリースがあっただけなんですが。
さてさて、このアーティストですが1stフル・アルバムながら、キャリア自体は
大分長いそうです。97年にスプリットのCD-Rをリリースし、以降は12"や
様々なアーティストを選出したコンピレーション作品などを出しつつ、
自身の作品は10年後の07年にドロップする事となったようです。
そんな3人組ユニットなのですが、だからこそというべきでしょうか、
このアルバムはとてもエレクトロニカとして王道的な要素が詰まっています。
■基本的に全てデジタルな打ち込みがメインとなっており、それらを
構築する際に、ダブ要素のあるトラックに仕上がったり、ビートの手数を
多くしてドリルンベース的なものにしてみたり、アンビエントな上モノ+グリッチ/クリックな
音で構築されたリズム、と私が好みそうなエレクトロニカ的な仕掛けが
盛りだくさんだったり。
それらトラックは、非常に丁寧に音が配置されていて、安定感もあって
安心して聴き通す事が出来ます。
■しかし、ちょっと後半に差し掛かって減速していくのが、少々残念な
気がする全11曲61分。最後かその手前の1曲にキラートラックがあると、
かなりの好盤なりそうなんですが。最近はエレクトロニカの音が足りない!
なんてお思いの方はぜひぜひ。
The Marcia Blaine School For Girls Website
The Marcia Blaine School For Girls myspace

The Marcia Blaine School For Girls / Halfway Into The Wood (Highpoint Lowlife)
2007-12-29 22:53:12
B. Fleischmann - Melancholie/Sendestraße [ 試聴・一口レビュー ]
■このアーティストを知ったのは、Welcome Touristだったのですが、
そのアルバムの2枚目は1曲45分という代物でした。二面性があるのも
それで知ったわけですが、過去にもTMPというアルバムで
全2曲70分弱、という作品をリリースしていたりして。
そんな素敵なアーティストですが、今作は2枚組み全2曲100分弱です。
よろしくお願いしまーす。
■しかしこの超長尺のトラックを聴いていて思いますが、
基本は1フレーズなんですよね。その同じメロディを使いつつ
なだらかに展開させていくのですが、音色を変えてみたり、ノイズを
交えてみたり、楽器を変えてみたり、雰囲気が変わってみたりしつつ
進行していきます。あ、これは1枚目のMelancholieの話です。
ビートも緩やかにあったりなかったり、アンビエント的な要素やら
エレクトロニカ、はたまたジャジーな雰囲気にころころ変わりつつ、
気づけば45分経っておりました、みたいな素敵トラックです。
いや、長い曲は逆に、だらーっと聴けちゃって良いですね。
先は長いんだから気負わずに、みたいな感じになります。
■お次は2枚目のSendestraβeなんですけど、こちらは
1枚目と変わって音がもっと実験的になります。
前面にレコードノイズ/クリックノイズ、ホワイトノイズをまとい、
そのバックには儚げなピアノが単調な和音・アルペジオを奏で、
手法としてはエレクトロニカ的な展開を見せます。
基本的にデジタル加工された上モノ兼ノイズがメロディ・ビートを
担当しつつ、展開したりして、実は1枚目より荒々しかったり。
落ち着きが余りないですね。気づいたらドローンになってたりしますので。
しかし、20分後半から35分までの展開が素晴らしい・・・。
■この2枚組みですが、両方ともライブで演奏された音源らしいです。
なんですが、バンドと異なり、そのまま音源を保存出来るためか、
スタジオ(というのかどうか知りませんけど)音源と変わりありません。
むしろ、こんな音楽が生で流れたのかと思うと、凄く羨ましく思いますね。
前述しました2枚のアルバムが好きだったり、長尺のトラック好きな方、
なだらかに楽しめますので、お勧めです☆
・・・ところで今気づいたのですが、「B.」の後はスペース無しなんですか。
あらあら、この音源リッピングした際、空けちゃったですよ。
うーん、でもDiscogsはスペース有りか。。
B.Fleischmann Website
B.Fleischmann myspace

B.Fleischmann / Melancholie/Sendestraße (Sound Of A Handshake)
2007-12-29 16:07:57
Eluvium - Copia [ 試聴・ポストロック関連 ]
■アンビエントな作品が続きます。
といいますのも、今年私が主に聴いた音楽は、実はこういう陶酔して
しまいそうなものばかりだったりして。今年の後半は長尺の曲ばかりを
聴いておりました。
B. Fleischmannの1曲45分のものとか、Godspeed You Black Emperor!とかです。
いやー、人の好みって変わるもんですよね。やっぱLast Daysの1stや
The Album Leafでビートが無くても大丈夫な体になって
しまったみたいなー。でも勿論、ビートが素晴らしいといまだにテンションが
上がる体です。それは血みたいなものです。
■さてさて、音楽の中身にうつります。荘厳さも漂うシンセや美麗な
ピアノ、ストリングスを用いて非常に重厚感のあるサウンド。これがまた
聴いていて、どっぷり浸かれてしまう感じで。
なんですが、かなりの重さを感じて息苦しくなってしまうほどの
迫力をもって迫ります。美しいだけではなく、貫禄までも感じさせる凄みが
あります、アンビエントなのに。
その合間合間にピアノ・ソロな曲があって、これが全体的な重厚さを
かき消す清涼さに一役買ってます。暖かかったりして、多幸感もあったり。
しかし、なんだかもーこれを聴いておりますと、音に溶け込みたく
なりますねぇ。かき消して欲しいとか思います。
・・・いや、病んだ発言してるわけじゃないですよ!
■全12曲54分強のアンビエントなアルバムです。美麗なシンセや
荘厳なオーケストラなサウンドが好みの方にお勧め出来そうです。
個人的にT11のHymn #1が凄く好きで聴きまくりな次第。
Eluvium Website
Eluvium myspace

Eluvium / Copia (Temporary Residence Limited)
2007-12-29 15:01:12
Port Blue - The Airship [ 試聴・一口レビュー ]
■この作品はI Think So 思う。のeco.さんから教えて
頂いたものです。リリースは当初mp3でありまして、とりあえずーと
思って聴いたら、これが何とも素敵なアルバムでした。
その後、mp3でのダウンロードを止め、CD-Rをセルフリリースしたようです。
とてもお気に入りになったため、買わせて頂きました。
でも音源は持っているので未開封です(笑)。
■まず、ピアノの音色が好きでそれだけで修正点がつきまくり、
という方は聴きましょう。とても綺麗な音色で、流麗な美メロが
楽しめてしまいます。
それに加え、ビートはアブストラクトな香りもする、どっしりとしたものから、
ビートレスなものまで、あくまで音の世界を壊さない作りです。
見事にアーティスト自身の中で消化して、組み込んでおりますねー。
多分、ビートだけでもセンスの良さが露わになっておりますので、
リズム主体の作品も作れそうです。なんですけど、メロディのセンスが
良いので、もっと絡ませていって欲しくもあります。
しかし、T06とT13は最高に美しいメロディです。
この2曲が半端なく好きなんですけど、いやいや・・・泣けます。
■全13曲52分弱。捨て曲も一切なく、一枚通してピアノと電子音の
美しい世界が堪能出来ます。素晴らしい。
Port Blue myspace

Port Blue / The Airship (Self Released)

