2006-10-28 19:10:07
Clark - Body Riddle [ 特集・長文レビュー ]
■なんだか音源が溜まる一方で、満足に聴き倒して
自分の中で消化出来てる気がしません・・・というのも、どうも
このアルバムが離してくれないわけです。
というわけで、早速。
■2006年2月、Chris ClarkことChristopher Stephen Clarkは
名義をClarkへと更に名前を縮め、新名義初の音源5トラックを
3"CDシングルThrottle Funitureにまとめ、リリースしました。
該当音源のレビューはこちらを参照
EPの後にアルバムをリリースするパターンは、彼自身渾身の2ndアルバム
Empty The Bones Of Youがドロップされた2003年と同様で、
約3年ぶりとなる新しい音源に期待を寄せた方は少なくないでしょう。
そんな待望のアルバムなわけです。私にとって、ですけど。
■1stから2ndにかけて、彼の作風は劇的に変化を遂げた、と言いたくなるほど、
トラックの質的な進化が見られ(聴かれ?)ました。まだ1stは攻撃的な中にも
メロディに温度が感じられるものもあったりでしたが、2ndに至り、硬質で
研ぎ澄まされた低温の音づかいへと移行。
今作でも同様の音楽観が踏襲され、ソリッドで鋭く切り裂く、
音には禍々しささえ感じられるトラックが、アルバムに
凝縮されているように思います。
根本的な違いといえば、ビートは彼自身が演奏して
録音したとされる生音ドラムを多用している事です。
このため、とても音が立体的な広がりを見せています。
これは大変耳に刺激的でした。
この音の立体さなのですが、1stアルバムから思っていた事で、
音の3D的な空間距離センスは凄まじいですね。
これを聴いた後に他の音源を聴くと、かなりフラットに
感じてしまうほどです。
前作はノイズなどのシャープな荒々しさをもって、聴き通すまでに、
疲れを感じるほどの意気込みが伝わりましたが、今作は丁度良い長さで
アルバムが終わり、ほど良い長さになっているように思います。
徹底的に計算され尽くした印象ですね。
硬質で凶暴で緻密で徹底したサウンド・メイク。以前よりも
もっと意思を伴って打ち付けるビート、蠢き歪みのたうち吐き出すような
上モノ、合わさり相乗的な効果を上げる硬派なトラック。
■素晴らし過ぎます。ここまで格好良い音を出すアーティストは
いないでしょう。全11曲42分、刺激的な世界が繰り広げられます。
私的に2006年ベスト3に入るのは確定です。

Clark / Body Riddle (Warp)
■ちなみに、このアルバムをレーベルのWarpで購入すると
3"CDのThrottle Clarenceがおまけで貰えるのですが、
こちらは1stアルバムと同時期に作られた音源のようです。
明らかにアルバムと比較して音質に差がありますが、彼らしく
アグレッシブでリズミカルなビートが楽しめます。おまけとは
思えない素晴らしい出来ですので、入手したい方はお早めにー。
どうやら一部のレコードショップのキャンペーンでも入手が
可能なようです。

Clark / Throttle Clarence (Warp)
2006-04-18 00:02:33
Skytree - アーティスト特集 [ 特集・長文レビュー ]
■わー、丸々1ヶ月以上も放置してしまいました。
寝たきりすずめ情報ではよくあることなんでもないです。
そんな挙句、本日は新譜のレビューではなく、この空白期間に
惚れ込んだ、いわば隠し玉的なアーティストをご紹介しようかと
思う次第です。ようやく取り掛かれて良かった良かった(笑)。
さてさて。音源はネット・レーベルからのリリースですので、
気になった方はその場でダウンロード可能。つまり私の駄文を読みながら
素敵な音楽を聴く事が出来るという、ギャップが楽しめるわけです。
ネット・レーベルはといいますと、Earstrokeです。
ご存知の方もいらっしゃるでしょう、以前に特集したようで
実はそんなに書いてないWispもリリースしている
レーベルですね。
■で、今回はカタログ・ナンバーEAR006 Skytree - The Dagda EPという
作品に注目して頂きたく思います。
ページはこちらになります
4曲EPなのですが、このEPがとても素晴らしい。捨て曲なし(って
4曲で捨て曲あったらちょっとアレですか・笑)。というか、どの曲から
聴いても、すぐ反応して頂けるかと思います。
例えばT01_1000 Miles From Everywhere、イントロの生ギターの
柔らかな音色から加わる軽妙でセンス溢れるビート。もうこれだけで
耳を奪われるのではないかと思う所存です。え、私だけですか?
何よりもセンスを感じたのは、このビート部分です。音の手数といい、
それらを組み合わせたバランス、質感、リズミカルでギミックなエディットと、
リズムが主体となって曲を展開させていくのですが。いやー堪りません。

Skytree - The Dagda EP (Earstroke)
■んで、この方は同レーベルからアルバムもリリースしております。
Skytree - Knotwork
アルバムは、上記した通りの素敵なビートが楽しめるほか、今度はより
上モノにも重きを置いたかのようで、より繊細にパンを振り左右に分けていたり
聴かせるようになっています。
また、T02_Lucid Prairieは、伸びのあるシンセに中盤から加わる
弦による心かきむしるような泣き系の旋律で、メロディ・メーカーとしての
能力も発揮してくれていたりします。
これがフリーのネット・レーベルからのリリースなのですから、
凄いクオリティだと思います。お勧めです☆

Skytree - Knotwork (Earstroke)
■彼は現在23歳のようで、本名義以外にもサイド・プロジェクトとして
Noumenonもあったりします。
ちなみにこちらは、「168時間(つまり7日間=1週間)で2曲以上のEPを作れ」という
ネット・レーベルProject168からリリースしています。面白いレーベルですねぇ。
Noumenon - Tendril (Project 168)
というわけで、珍しく1アーティストに焦点を絞って特集をして
みました☆
2006-02-22 19:45:43
Clark - Throttle Furniture [ 特集・長文レビュー ]
■へー、実はレビューで取り上げるのが初めてのアーティストです。
2ndアルバムEmpty The Bones Of Youは大好きなアルバムでして、レビューを
書いたように思ったのですが。
どう見ても自分勝手な記憶操作です。本当にありがとうございました。
そんな事はどうでも良く、私が成長、というか次作のリリースが楽しみ!
というアーティストは少なくないのですが、もっとも期待している、クラスに
なると、ほんの一握りであります。
そんな一人、Chris Clarkの別名義・・・というか名義の
変更をしたのでしょうか。Clark名義の新EPをご紹介です。
このEPがアナウンスされたのは、実は06/02/08でして、最近ちっとも
ここでニュースを更新していないため、いきなりなのですが。
なんとすでにリリース済みです。でもお店で見かけないよ?と思われるかもですが
Warp Martのみでの販売だからです。その証拠にWarpTOPでは
今EPの音源が流れているはずです(06/02/22現在)。
新名義+レーベル限定販売、という事で埋もれる可能性があるので、
当ブログでは急遽全力特集をさせて頂く次第です。てか好きですからね。
■1曲目はPrefuse 73のような、HipHopテイストのつんのめるテクニカルなビート+お得意の
空間伸縮自在な上モノ、音はオルゴールっぽい音色ながらメロディは
自己主張少なめです。
2曲目はAFXのAnalordシリーズに近い気がします。
ただそれは音色と曲構成が、という点でです。小まめに小技が
凝らしてありますし、音の変化はミクロ的に顕著、圧倒的に
違うはずなのですが・・・メロディ要素の薄さからか妙にミニマルに
感じられます。この曲はAnalord+Windowlicker−キャッチーさ
みたいな(笑)。
3曲目の音色が一番攻撃的。クリップして音が平坦に割れたような
音が多く用いられています。荒々しいのですが、本当にこの人は
細かいですね、細かく入力した音によって疾走感がやたらあります。
メロディはほぼ無し。
4曲目がレーベルで流れてる曲です。実はこの曲が一番分かりやすい
メロディをしていたり。反復される分かりやすいメロディが
無いのが今EPの模様です。この曲の途中で入ってくるあやふやな
上モノの感じ、全体的にこんな感じの使い方ですね。
5曲目がラスト。ビート無しです。Empty〜のラスト曲のシンセの
音色を柔らかくした感じのトラック。
■流して聴くのと激しく印象が変わるEPです。この人のトラックは
本当に緻密なためか、メロディ要素が曲展開に影響しない今EPでは、
凄く起伏の少ないトラックばかりかと思ってしまいそうです。
しかし、集中して聴くと恐ろしい程に変化に富んだトラック群へと
変貌、やっぱり硬派で真面目な音ばかりです。
5曲20分弱ですが、濃密な時間でした。
数量限定(?)らしいので、ファンの方はぜひオーダーを☆
3"のシングル・ケース入りで相変わらずの筆跡によるthanksリストと
トラックリストが見れます(笑)。

Clark / Throttle Furniture
2005-12-31 18:35:20
Sigur Ros - Takk... [ 特集・長文レビュー ]
■今年の最後は今更第何弾か忘れた、て感じでいきます。
というかこの手のは余り取り上げてないのですが、まあベストにも
入っている事ですし。
一聴して随分と明るい音色が増えたな、という印象を受けました。
またかなり一般的にも聴きやすくなったのではないかとも。
しかしそれらが全くマイナスになる事はなく、神々しさは
温かみをもって増したという、恐るべきアルバムになったと
思います。
相変わらずボーカルの声はほぼ音と化し、オーケストラの編成も
叙情的にトラックを盛り上げ、さらに電子音のきらきらした音が
散りばめられてます。バンドという領域を超えてしまっているのでは
ないのかと・・・。
ここまで音を聴いてて鳥肌が立ちっぱなしのアルバムも
ありませんでした。特にT03-T04は、ピアノの単音ですでにやられ、
さらにそこから上昇するのですから、もう昇天も良いとこです。
いまだに良い気分の時にこのトラックを聴き、この世に生まれた
祝福の曲(なのか知りませんけど・笑)に身を浸しています。
■この一年、色々とブログ上で書き散らしてきましたが、
ここを見て頂いた方すべてに、このアルバムタイトルの言葉を
送ります、takk...(ありがとう)と。
・・・うわー、くさーい。何この人きもーい。
はい、これでぶち壊しです。本当にありがとうございました。
それでは皆さま良いお年を☆

Sigur Ros / Takk... (EMI UK)
2005-12-31 07:43:01
2005年まとめ(ベストアルバム部門) [ 特集・長文レビュー ]
■さてさて。やっぱり大トリとなるのはアルバム部門だったり
しますよね。しませんか。そう? えー、私はそうですよ。
そんな事はどうでも良いのですが、まあ無事に年内にまとめも
終える事が出来そうでほっとしてます。
ベスト・トラック、ベスト色々はこの辺からどうぞ☆
多分、リリース順に並べる事になると思います。こっちは
トラック部門と異なり、ジャンルごった煮で、私が個人的に
今年リリースされて良かったなと思ったものを。
★2005ベスト・アルバム部門★
・Kettel - Through Friendly Waters
・SubtractiveLAD - Giving Up the Ghost
・13 & God - s/t
・Secede - Tryshasla
・Erast - Cyberpunk
・Sigur Ros - Takk...
・Boards Of Canada - The Campfire Headphase
・Run_Return - Metro North
・Saxon Shore - The Exouisite Death Of Saxon Shore
・Multiplex - Xpand
■ではでは簡単に上から解説していこうと思います。
・あのマイクロサイトが出来、音が聴けた時の衝撃度といったら
なかったのではないでしょうか。2005年になってすぐ飛び込んだ
ニュース。それがこのKettelの新譜リリースと新興レーベルの設立でした。
1月いっぱいはこの盤の話題で尽きなかった気が。
いまだにT03は聴かれております。

Kettel / Through Friendly Waters (Sending Orbs)
レビューへ
・1月の衝撃覚めやらぬまま、個人的にお気に入りレーベルが
リリースした新人の1st。それは一聴しただけではスケールが計り
知れず、しかしそれでも音がもつ、感情を揺さぶられる繊細さを
伝える上モノに魅了されました。これも大分聴きましたねー。
T01、T02のイントロがいまだに脳裏をよぎります。

SubtractiveLAD / Giving Up The Ghost (n5MD)
レビューへ
・大物同士の強力なコラボ、それは一見相容れられないような
組み合わせのようでしたが、蓋を開けてみればしっかりと
各参加アーティストの音が垣間見える、そんなアルバムでした。
こんなの出された日には、エレクトロニカ・シーンの流れを
一気に崩されかねない、そんな破壊力を持っていたと思います。

13 & God / selt title (Alien Transistor)
レビューへ
・個人的に1stが大好きで、そのアーティストが新譜をリリースと
いうだけで一気に脈拍が上がり、レーベルがSending Orbsだと知った時の
相乗効果と言ったら(笑)。ジャケット・ケースまでもが
このアルバムの世界観、というアンビエントな一枚。どこでも
流れを切れない流麗な世界が楽しめます。

Secede / Tryshasla (Sending Orbs)
レビューへ
・いつの間にかこちらの名義の方が活発となっていますが、それは
私的に歓迎すべき事です。独特のメロディ・センスに攻撃的な
ビート、メランコリックな世界観、それらがぎっしり詰まった一枚。
トラック単位で見ても粒揃い、アルバムとしても流れがしっかり
確立された素晴らしい作品です。

Erast / Cyberpunk (Laboratory Instinct)
レビューへ
・反則的な一枚ではありますが、このアルバムは欠かす事が
出来ないと思います。電子音の要素も勿論ありますし、個人的に
余りにも強烈なアルバムでした。これまでのアルバムは抑え込んでも
滲み出る神々しさがあったわけですが、今回はもう全開で放出して
います。もう凄まじい。唯一無二のバンドですね。

Sigur Ros / Takk...(EMI)
レビューへ
・使用する音の変化はあれど、それを気にさせないで結局は
BOCの世界にしてしまう手腕。このアーティストの音は今後変化が
あるのだろうかという疑問を、さすがという形で表してくれたように
思います。なんて難しそうな事書いてますが、結局は暖かさが
素晴らしいアルバムだったのでした。T04で眠ります。

Boards Of Canada / The Campfire Headphase (Warp)
レビューへ
・気になる音なんですよね、試聴サンプルを友人と聴いていても
これはスルー、という結論になったにも関わらず。なんて言って
いたら、今年のベストに挙がる程の評価になっていったのでした。
聴けば聴くだけ味が出る、まさしくスルメ盤の見本です。いやー、
トラック単位でも好きな曲が色々出てきて、今後も聴きそうです。

Run_Return / Metro North (n5MD)
レビューへ
・このアーティストの存在自体を知ったのも今年です。1stの再発盤を
聴き、純粋なポストロックとして感銘を受け、気付けば新譜を
心待ちにしていました。1曲がサンプルとして聴けて、それを聴いた
瞬間から、BOCの新譜よりも楽しみにしてたりしまして。その曲の
破壊力の凄さもありますが、他にも名曲がいっぱいです。

Saxon Shore / The Exouisite Death Of Saxon Shore (Burnt Toast Vinyl)
レビューへ
・なんだかんだ、最後は王道なエレクトロニカで締めたいわけで。
結局、この丁寧な作りと溢れる美麗なメロディのこのアルバムを
選ぶ事となりました。エレクトロニカ黄金期に活発だった
アーティストが低迷を続ける中、マイペースに気を吐いてくれた事が
とても嬉しいリリースです。なんつて。見直しまくりだったくせに。

Multiplex / Xpand (U-Cover)
レビューへ
■次点としては、
・Vessel / Resist (Expanding)
・Infinite Scale / Sound Sensor (Toytronic)
・Prhizzm / Prhizzm EP (Benbecula)
・Arc Lab / The Nineteen Floors (Music Made By People)
・Dosh / Powder Horn (Dosh Family)
を挙げます。本当は次点だけで10点挙げられそうなほど、
ここに記載したものと洩れたものの境界線は薄いかもしれません。
けど、まあ折角ですしね。EPだから洩れた、というリリースが
多かったりもします。
以上をもちまして、2005年まとめを終了とさせて頂きます。
はー、何とかなったー☆
あとは2006年のリリース・ニュースでもお送りしますね。
まだ何もやってませんけど。頑張りまーす。
2005-12-31 00:13:21
2005年まとめ(ベスト色々部門) [ 特集・長文レビュー ]
■さてさて、今度は色々な部門賞ですね。
まずは新人賞・・・うーん、今年なんか良質な新人いましたっけ?
デビュー、といってもベテランが雁首そろえたコラボ・ユニットは
勿論除外するとしまして。ふーむ。
ベスト・トラック部門はこちら
★2005新人アーティスト部門★
Justin McGrath

Life Through Small Windows
レビューへ
に決定です☆ すいません、ちょっと反則でしょうけどお許し下さい。
ご贔屓にしたいアーティストなもので。
流麗なピアノに硬質なIDM系ビート、昨今ではさらにバイオリンの
音まで加わり、今後の活躍が楽しめそうなアーティストです。
といってもまだ所属レーベルが・・・。
■次はレーベルです。こっちはどうしますかねー。
私的には2つあるのですが、新興とわけてご紹介しますか。
★2005ベスト・レーベル部門★

と
★2005ベスト・レーベル(新興)★

まあこの2つでしょう。前者は余りリリース数が多いレーベルでは
なかったのですが、低迷するエレクトロニカ・シーンの中で
目立った動きをしてくれたように思います。
もう一方は、話題作りの上手さ、デザイン共々一体となった
アルバム作り、レーベルの音楽観などを上手に表し、音楽ファンの
心をキャッチしました。来年以降も楽しみなレーベルですよね。
この他、Expandingが活発だったのではないでしょうか。
■さてお次は。今年は余り良質なものは聴いていない、というか
巡り合えてないのですが、下半期に良いリリースがあり、
来年以降のエレクトロニカの道を一つ、表す良いレーベルに
なるのではないか、という事で。
★2005ベスト・コンピレーションアルバム部門★

Various / Autonomous Addicts (The Designed Disorder)
レビューへ
ダークな硬質系エレクトロニカとして、シーンの一本を担う音では
ないかと思うジャンルを担ってくれるのではないかと思います。
参加アーティストも豪華でトラックも良質、マイアミ周辺の
アーティストともコネがありそうなので、期待したいと思うんですが。
■さてさて。今年はベスト、の逆という事でワーストの流れも
多少触れます。とは言っても、作品は丹精込めて作られたわけで
余りくさすのもなぁ、と思うため、ワースト・コンピを挙げる事に。
ちっとも栄光な事どころか最悪ですね、これ(笑)。
★2005ワースト・コンピレーションアルバム部門★

Various / For Sale! (V135 Records)
このコンピ、今年1月に購入したのですが、最後の最後まで
やたらと深い印象に残ってました。ロシアのレーベル・サンプラーで、
ロシアン・エレクトロニカが好きな私としては、楽しみに聴いたわけで。
いや、びっくりしました。先日本当にこのコンピで良いか
聴いてみたのですが、取り上げられるところがありません^−^;
Sleepy Town Manufactureなんて名前もあるのですが、
提供トラックが微妙、と私的に一番失敗したかなと思う
アルバムだったりして。
■以上、2005年ベストあれこれでした。
さー、あと残すはベスト・アルバム部門だけです。
こーれーでー年が越せそうですっ!
2005-12-30 17:35:39
2005年まとめ(トラック部門) [ 特集・長文レビュー ]
■さてとー、2005年の総まとめでもしますか。
(昨年のを見て)んっと最初は・・・トラック部門ベスト10ですか。
むー、これは中々難しいですね。
今年リリースしたもの限定、という事になってます。
それと今年からはアルバムベスト10、に入ったものは
選ばないようにし、またポストロック枠は止める事にしてます。
じゃないと10で収まらないんですよ・・・(笑)。
順不同で行きます。
★2005ベスト・トラック10★
・Sovacusa - Akihabara
・Vessel - My Defender
・Alias & Ehren - Lillian
・Danieto - Tropiezo-Electrico
・Deru - Blackboard
・Arc Lab - The Nineteen Floors
・Unscan - Terlara
・Tomcats In Tokyo - Even Thau
・Bichi - Revolve In The Sun My Footfall
・Dosh - South Finale
そんな事言いつつ、これポストロック寄りじゃないの?というのが
あるかもしれません! 知りません!
ただ言えるのは、この1曲のためにアルバムを買っても
良いんじゃないかなと思うのを取り揃えてみました。
苦渋の結果、こういう形に落ち着きましたが、来年以降は
ポストロック枠も作る事になるかもしれませんねー。
ま、来年まで継続していれば、の話ですが☆
この中で個人的に気になってますのが、Unscanというアーティスト。
これはAudiobulbのコンピのトラックでして、とても秀逸です。
あのコンピ自体は首を傾げてしまうような出来なのですが、この1曲で
救われた感じですね。

V.A / Intricate Maximals (Audiobulb)
コンピ、という点でDeruも特筆しておきたいです。
昨年のアルバムでは聴きこみ出来なかったのが残念ですが、
Trying to Remberは相当スルメってるアルバムですし、
このトラックはもう凄い渋いです。渋くて暗くて最高です。
暗い人間です。アルバム・レビューはこちら
さてさて、久々に名前のあがったTomcats In Tokyoですが、
こちらはU-CoverのCDRシリーズでリリースされたものから。
アルバムも予定されていたのですが、どうやらアーティスト本人に
蹴られ、Aiでリリースする事になるそうです^−^;
リスナーには分からない事情ですが、こちらも期待したいところ。
ちなみに裏ベストはVilleneuveのMercuryです。
今年もメロメロにされました。
AIRs : BLOGのDanさんのところにTB打たせて頂きました。
以上、トラック部門でした☆
次はベストあれこれ+ワーストなんとかです(笑)。
2005-11-28 23:52:25
Saxon Shore - The Exquisite Death Of Saxon Shore [ 特集・長文レビュー ]
■いやー! 気づいたらもう1ヶ月も更新無し状態でしたか。
ちょっと本当に今年は身辺でゴタゴタあり過ぎでした。
早く終わって欲しい年かもしれませんねー。
さてさて、年の暮れが近づくと、やらなければならない事が
増えてきます。今年のまとめとかですよね。で、今年は割と
重要な音源を書いてなかったりもするので、今のうちにその辺を
書いておけば、後々楽かなと。
■そんな今年の音源で一押しのがこちら。5人組のポストロックバンドの
フル・アルバムです。
このバンドはEP的なものが多いのですけど、EPごとに毛色がかなり
異なっていたのですが、このアルバムはというと、どっしりした
バンドサウンドとエッセンスなエレクトロニクスを聴かせてくれます。
各楽器とも美味しい音なのですが、これが一体となって強烈なグルーブ感を
生み出すのが、やっぱりバンドの妙でありますねー。
ちょっとヘヴィな印象のT01に続くT02では、早速このバンドの持つ
素晴らしいメロディが際立ってきます。ロックバンドらしく、曲の展開的に
最後のピークを持ってくるのは、お約束とはいえ聴いてて心地良すぎ。
そんなトラックが続く中、このアルバムで核となるT05へ。
この曲が凄すぎです。何度もライブで演奏しているようで、
今年リリースされたLuck Will Not Save Us From A Jackpot Of Nothingに
映像で収録されていたりします。このライブで何度もバージョンを変え、
収録されたのがこの曲で、凄まじい完成度を誇っていまして。
物憂げなイントロから中盤に入り、劇的に奏でられるギター、
波打って徐々に展開しつつも合間合間に小休止的に音を抜き、
最後に圧倒的な轟音に展開し、聴くものを包み込みます。
いやー、この曲が凄すぎてもうなんていうか。他のトラックも勿論
素晴らしいのですが、この曲が中心にあって初めて成立する、
そんなアルバムです。
こちらから試聴できますのでどうぞ☆
■そんなわけで、もうこの1曲でも良いから聴いて頂きたい、
みたいなそんなわけですけど、エレクトロニカじゃないので
ロック通過された方はぜひ! と大推薦な一枚でした。

Saxon Shore / The Exquisite Death Of Saxon Shore (Burnt Toast Vinyl)
2005-10-18 18:09:49
Boards Of Canada - The Campfire Headphase [ 特集・長文レビュー ]
■前作Geogaddiから3年、このシーンでは欠かす事の
出来ないBoards Of Canadaの新作です。
日本盤に付いたライナーには、アーティスト自身にインタビューし、
得たコメントが書かれていて、このアルバムについて色々知る事が
出来ます。
これまでのアルバムと大きく異なるのは、このアルバムには多くの
生楽器が使用されている点にあります。が、そこが彼らの実力という
べきでしょうか、これまでと変わらない質感を、そして世界観を保ちつつ
さらにバリエーションを広げたという感じになっています。
そこにあるのは、自分たちが持つ徹底した音へのこだわりなんでしょう。
私がこうした前情報を得る前に強く感じたのは、ビートの音一つ一つが
トラックに合わせて研磨されたかのごとく、楽曲に馴染んでいること。
そして、以前のようなメランコリーなメロディが減少し、素直な温もりに
溢れていること。
どのアルバムよりも、これは顕著だと思います。
温もりに関しては過去のものもあった、と思われる方が多いかも
しれませんが、私は血が滴るような熱量を感じたりしてまして、
今作ほどすんなり伝わらなかったりしてました。
細かく見ていくとBOC特有のビート2パターンの分離が絶妙な具合で
配置されていたり、シンプルながら飽きの来ないビートや、古ぼけた
レコードからのサンプリングのような上モノ・・・でありながら、周期的に
変化を遂げていく輪郭の曖昧さがあり、気づけばサイケ感も混じっていたり
やっぱりどこを取ってもBOCの音。生楽器が多用されている、なんて
不安に思う必要は全くなく。
アルバム構成を取っても、前半から中盤までビートが強いトラックが多く、
後半に向けて徐々に収束させていきますし、非の打ち所がありません。
若干の修正点といえば、これまでトラックわけされていた幕間的な曲が
そのまま繋がっていたりしますが、余り問題じゃないです。
■言っておきますけど、いくらでもこのアルバムについて私はだらだらと
書く事が出来ます。が、そんなものはこのアルバムを再生させた瞬間から
全て吹っ飛ぶ事でしょう。書くだけ、そして読むだけ無駄です。
聴けって事です(笑)。それが一番の説得力でしょう。
風化させたような音作りを繰り返しながら進化する、そんな逆ベクトルを
同時に行う・・・。いやはや(死語)本当に凄まじいものです。
あ、ボーナストラックはお好みでどうぞ。トラック自体は良いです。

Boards Of Canada / The Campfire Headphase (Warp)
2005-07-14 20:30:55
2005上半期まとめ [ 特集・長文レビュー ]
■さてさて、下半期最初の月もすでに半月が過ぎようとしておりますが、
何とか上半期のまとめをしなければーですです。
・2005年はKettelでスタートしたと言っても
過言ではないでしょう。前々からアーティスト自身のサイトで告知は
されていたのですが、それでも突然新設されたと感じてしまうレーベル、
Sendings Orbs第1弾となったリリースが本当に素晴らしかったです。
幻想的な音が聴きたくなった時に今もかける事が多いです。

Kettel / Through Friendly Waters (Sending Orbs)
・1月からこんなリリースがあったので、2005年は凄い年になりそうだなと
思いつつ、2月に入るとSubtractiveLADがデビュー・アルバムを
ドロップ。新人離れしたシンセの作り込み具合、そして最近少なかったこの手の
王道な音にやられました。さすがはn5MD、といった
象徴的なリリースかと。Track_01,02がとても素晴らしいです。

SubtractiveLAD / Giving Up The Ghosts (n5MD)
・3月はちょっと減速し、この辺りはネットレーベルModsquareのコンピ
Ctrlシリーズが素晴らしく、色々気になるアーティストが
見つかりました。Justin McGrathはとても収穫でした。
・減速した反動か、どかどかっとリリースが続いたのが4月です。この月は
自分の好みがどんどんポストロック寄りになったのに加え、Anticon関連の
リリースも続いて財布が悲鳴を上げまくりでした。
とは言え、その中で本当に良かったとお勧め出来るのは、
13 & Godくらい。Manualには期待してただけに
ちょっとがっかりさせられたりして。

13 & God / self title (Alien Transistor)
Quinoline Yellowの初アルバムは中々良かったのですが、
ちょっとこのアーティストは金太郎飴状態な感じ、良かったのですが
Praveenはまだまだこんなものではないはず、と
期待しておりますので、今回はお勧めにあげておきません。
・Four Tetの新譜、Merckの
リリースと大きめな話題はあったものの、後者の衰退ぶりは
酷いものがあります。昨年出しすぎたのではないかという勢いですね。
Four Tetはアルバムごとに作風といいますか、
ビートとメロディの比重をガラッと変えるといいますか。新譜は2ndPauseと
対極に位置するようなアルバムではないかと思います。3rdのバランスが
好みだったので、ちょっとがっかり気味でしたが、それでもさすがと言わせる
クオリティだと思ったりして。ただ日本盤オマケのCDは糞でした。
言葉汚く言わせて頂きますけど。うん。何あれ。
・あれれれー? 気づいたら6月です。この月は待ちに待ったものがありまして。
ご存知Secedeのアルバムでした。これは今なお
へヴィー・ローテーションです。うっとりですよ。

Secede / Tryshasla (Sending Orbs)
意外な伏兵つーか、やっぱりこの手の音はどこから出てくるか
予測がつかないものであります。だからこそ自分的にヒットするのかも
しれませんけど。Halfsetはまさしくそれでした。

Halfset / Dramanalog (Elusive)
■メインから逸れて「これらもありですよ」コーナーですが、
今年リリースされたToytronicの2枚のマテリアルを
手に出来たのもこの月で。やっぱり寡作なレーベルなだけありまして、
とても好きな音を聴かせてくれました。ちょっと地味ですけどね(笑)。
あれ、Ochreは昨年でしたっけか。

Ochre / A Midsummer Nice Dream (Toytronic)

Infinite Scale / Sound Sensor (Toytronic)
ApparatのEPも中々良かったです。
ちょっと値段は高めでしたけどね。
・佳作といいますか地味といいますか、RodとPrhizzmも
中々。つーか今年の傾向として、アルバムよりはEPとかの方が粒揃いだったり
したのかもしれないですね。
■上半期のまとめです。大御所や中堅なりリースがあったりしたですが、
私的に良かったなと思うのは新人のリリースだったりしました。
レーベルで見ると、重要レーベルの衰退、もしくは路線変更が目につきます。
一気に流れを作るレーベルはどうも浮き沈みが大きいような気がしますね。
マイペースでぽつぽつリリースを続けているところは、安定具合が違うかもかも。
今後はそういう点で気にしていかなくては駄目っぽいです。
あと、ネットレーベルのチェックは今後欠かせなくなりそうです。
今まで抑えていたレーベルをチェックするだけでは、王道IDMな音が明らかに
足りなくなってきていますし。
そんな事を色々書いてきましたが、まだまだチェック漏れはあるようで
このまとめを書いてる間に凄い数の音源を注文しちゃったりして。でもそれを
待ってると延々と終わらないのでー。逃げます(笑)。
■さてさて、次回の更新は下半期の注目リリースなんかをまとめてみたいと
思いますよ。近いうちにいずれ。

