2004-08-18 15:40:01

Venetian Snares / Huge Chrome Cylinder Box Unfolding [ 特集・長文レビュー ]

■久しぶりに1枚丸々取り上げてみたいと思ったCDを
聴きました。といってもアーティストは有名ですし、もう2ヶ月前の
リリースなのですが。

というわけで早速始める事にします。

・Venetian Snares - Huge Chrome Cylinder Box Unfolding(Planet-mu)

■ついにこのアーティストが登場です。私からすると激し過ぎるため、敬遠していたのですが。どのCDも同じだと思っていたらこれは大変聴きやすかった上、良かったのです。

 非常に多作で、いま勢いのあるブレイク・コアの中でも群れ抜けた印象があったのですが確かに別格かもしれません。といいつつ、ブレイク・コアが苦手な私、どれも聴いた時なく比較のしようがありませんので、適当に言ってますすいませんごめんなさい。

 私がこのアーティストで聴いた事があるのは、同じくPlanet-muからのリリース、237 0894だけです。印象としては凄いテクニックがあるのに、わざとリズムで美味しいところを作らないようなとこがあったりして、
非常に捻くれ者なのかと思ってました。ていうかそんな事はどうでも良いですね。

■で、今作はやたらとメロディがしっかりしてたりします。というか1曲目が
ビート・レスという時点で軽く異常。さらにそのシンセも普通(笑)の
エレクトロニカ・アーティストが使用しそうなキラキラした音。でも明るくないです。
凶悪ビートを予測して身構えたものの、肩透かしを食らったまま次へ進みましょう。

2曲目で早速ブレイク・ビーツが展開しますが、音自体にトゲトゲしさが薄れてたり。
アクセントとして立体的な音を用いていたり、曲構成に緩急があったりします。
こ、これは聴きやすい(注:Venetian Snaresにしては)のでは?
メロディも得意の切り刻みは成りを潜め、暗くアンビエント的に展開されます。

そして3曲目。これに尽きます。Toytronic辺りのアーティストが
奏でそうなシンセ+メロディに、ドリルンベースですねこれは。もっと言うならば
Aphex TwinDrukqsです。それにアクセントとして3D音が美味しく
入ってきた。音の隙間もしっかり作り、細部に至るまでテクニックを見せ付けます。

■勿論この手の目から鱗的な曲以外に、これぞといった破天荒な音の嵐的な曲も
ありますが、このアルバムは非常にまとまっているのではないでしょうか。
メロディはしっかり安定して作れられ、リズムもメロディに合わせるように
そこまで変拍子でなく、ノリやすいように作られていると思います。

ビートはドリルンベース+3D的音+切り刻みで、もうドリルンベースという言葉でも
当てはまらないのでしょう。曲によってはRichard Devineの要素が
入ってたりもします。

■総評として今作は私同様にVenetian Snaresはうるさすぎて…と
敬遠していた方にこそ聴いて頂きたい一枚です。これでもまだエレクトロニカ好きには
少々うるさい部類ではありますが、ギリギリのラインかと思います。
逆に言うと、これまでのファンだと物足りないかもしれません。ですが、中身は
しっかり作られていますので、細部まで楽しんで頂きたいと思ったり。

うーん、こんな感じのアルバムなら全部欲しいなと思ったです。目から鱗。
今年のベストに入りそうな勢いです。


Venetian SnaresことAaron Funk

Posted by aphex at 2004-08-18 15:40:01 | コメント(4) | Trackback(0)

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